最近は、ブラウザーの拡張機能が高機能化して、カーソルを合わせるだけで英語の単語の和訳が表示されるポップアップ辞書というものがあります。
何かと英語が苦手という人が多い日本人ですが、この機能によって海外の新聞のサイトなどを読む人が増えそうです。
海外のサイトを読む人には便利なツールと言えるでしょう。今回は、ブラウザーのポップアップ辞書が、今後どのような影響をもたらすのかについて書いてみたいと思います。
ポップアップ辞書について
weblioのポップアップ辞書などで、ほとんどの英単語の和訳がカーソルを合わせるだけで画面上に表示できるようになりました。
日本では日頃英語を使わない人がほとんどで、学校で英語を習っても、それ以降は使わないので、英語の文法や単語の多くは既に忘れてしまったという方が多いと思います。
しかしながら、海外の新聞などの記事に興味を持ち、そのサイトをポップアップ辞書を使いながら見ていると、結構意味が分かります。
細かいところは解らなくても、どのようなことが取り上げられて、どのように伝えられているのかは解ります。さらに画像や動画がその補助になります。
日本の新聞やニュースサイトとは取り上げられているテーマが違い、それぞれの国のその時の話題が解るので、何かと興味を持ち見るようになる人は多いようです。
さらに、時制などの文法を解説しているサイトは多いので、興味があればすぐに調べられます。
今後の影響について
海外の新聞やニュースサイトに関心を持ち、時々ポップアップ辞書を使い読むようになる人は多いようです。そのようになれば少しずつ単語を覚え、わからない文法もネットで調べ、少しずつ読んでいく人が増えると思います。
そうなると、日本国内の新聞やニュースサイトでは取り上げられないことを知るようになる人も増えて、国内の芸能やスポーツが多いニュースサイトにあまり関心を持たなくなる人が増えそうです。
新聞やニュースサイトの運営陣も、国内の芸能などの小さなネタよりも、海外の様々なニュースに関心を持つ人が増え、海外の様々な記事を紹介しだしそうです。
最近のことならばシリアでの紛争に関して、イギリスの新聞などはイスラム国と戦うために無報酬でシリアにおいてクルド人の戦闘部隊に参加しているイギリスやカナダ、アメリカなどのボランティア兵のことを伝えていましたが、日本では報道されていませんでした。
ユーザーへの影響について
海外の新聞やニュースサイトに関心を持ち、読む人が増えると、これまでテレビのバラエティ番組や新聞などを通じて海外のことを知っていた人が、ダイレクトに海外の新聞などのサイトから情報を得るようになりそうです。
高校生レベルの英語力でも大抵わかりますので、若年層から影響を受けそうです。そうなると、日本の新聞やニュースサイトを訪れる人が減り、影響力も減りそうです。
日本のメディアが国際化するより早く、スルーされるようになりそうです。日本のメディアと海外のメディアでは伝える内容もスタンスも違うので、内容的にはかないそうにありません。
最近のことで言うと、ガーディアン紙などはシリア国内の記者から記事を送ってもらっていましたが、日本では大手メディアは自社の記者には入国自体をさせずにいたようです。
そのようなスタンスの違いが、今後大きな影響を与えそうです。
まとめ
イギリスのガーディアン紙や米国のマザー・ジョーンズというサイトと、日本の新聞、雑誌、ニュースのサイトでは取材力や取材対象への関わり方がかなり違います。
重いテーマにどんどん関わるのが常に正しいとは限りませんが、そのようなことができる能力のある海外メディアと日本のメディアの違いというのは、ポップアップ辞書などの、ちょっとした便利な機能で比較されるようになりそうです。
ただでさえ購読者が減っている日本の新聞や雑誌にとっては、重いテーマを読みたい人に関心を持たれなくなるというのは、いろいろな影響を与えそうです。
これまでは海外の記事というと、海外の新聞雑誌を取り、英語などが解る人が読んでいたものが、だれでも無料でそれなりの翻訳ツールを伴い提供されるのですから、大きな影響を与えるようになりそうです。
