睡眠不足が続くことで起こる睡眠負債が、健康上の問題となっています。忙しい現代人、特に若い日本人にとっては睡眠時間を確保することはなかなか簡単ではありません。
しかしながら睡眠不足を放置することで、体に異変が生じることもあります。例えば、睡眠不足によって肥満や糖尿病などのリスクが高まるといわれています。
このように、睡眠不足によって引き起こされる睡眠負債は、健康上深刻な問題を招くことがあります。
睡眠負債が引き起こされる原因とは
近年、健康上の問題としてクローズアップされるようになった睡眠負債の問題。この睡眠負債という言葉は、最近になって提唱されたもので、マスコミなどで取り上げられることも多くなりました。
睡眠負債とは、睡眠不足が借金のように増えていくことをいいます。このように、睡眠負債が積み重なっていくことで、体に不調を訴えるケースも少なくないようです。
特に、日本は欧米諸国と比べて睡眠時間が少ないことを指摘されています。欧米では睡眠時間が平均8時間以上あることも珍しくありませんが、日本の睡眠時間は平均7時間前後といわれています。
健康に不調をもたらす可能性のある睡眠負債は、なぜ溜まっていくのか。やはり、生活習慣に問題があるのかもしれません。
現代人は忙しい上、スマートフォンなどの普及によって、深夜までインターネットを使う人も多くなっています。
睡眠負債が招く健康上の影響は
睡眠負債は、端的にいうと睡眠時間の不足によってもたらされます。例えば、忙しい平日の睡眠時間を短くして、休日に寝だめをするという人もいることでしょう。
しかしながら、睡眠時間は一定のリズムで保つことが重要であって、寝だめをしたからといって解消されるわけではありません。毎日の睡眠によって深い眠りにつかないと、やはり疲れが蓄積されることもあるようです。
また、ただ睡眠時間を長く取れば、睡眠負債が解消されるわけではありません。例えば、夜遅くまでパソコンやスマートフォンなどのブルーライトを目に浴びてしまうと、なかなか眠りにつくことができなくなります。
このほかにも、夜遅い時間に飲食をする習慣がある人だと、内臓を休ませることがなかなかできなくなってしまうため、よい睡眠をとることも難しくなってしまいます。
生活習慣の見直しが大切
それでは、睡眠負債によってどのような健康上の問題が引き起こされるのでしょうか。例えば、睡眠不足によって、がんや糖尿病、心臓病といった重大疾病と関連があることが研究から指摘されているようです。
それでは、毎日平均して7時間から8時間の睡眠時間を確保できれば、こうした健康上のリスクを軽減することができるのでしょうか。実は、そうとも言いきれないようです。
睡眠時間が一定ではないと、毎日少しずつ睡眠負債が蓄積されて、健康上の問題へと発展することもあるようです。
また、睡眠負債はすぐに病気などにつながるだけでなく、勉強や仕事のパフォーマンス低下を招くことも指摘されています。
このように、睡眠不足が招く睡眠負債は、体にとっても日々の生活にとっても、なんらプラスになることはありません。
こうした問題に対処するためには、生活習慣の見直しが必要です。
まとめ
日々の睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼす睡眠負債の問題。睡眠負債は、長い時間をかけて積み重なることで、健康上重大な問題を招くことがあります。
特にがんや糖尿病、精神疾患の原因のひとつとも指摘されているように、睡眠不足が後々に、体に大きな代償をもたらすことがあります。
確かに日本の現代人の生活は忙しくなっていますが、睡眠不足の積み重ねによって睡眠負債の状態に陥ってしまうと、生活や仕事のパフォーマンスが低下するだけでなく、深刻な病気を招くこともあるのです。
そうした病気を予防するためにも、なるべく生活習慣を見直して、睡眠時間を長く一定のリズムで取ることが大切になってきます。